論語 述而 其の二十九 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は短くも奥の深い一節になります 何事も始める前に「そんなの無理だ」なんて決めつけて諦めてしまう人にこそ読んでほしい話です それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、仁遠乎哉。我欲仁、斯仁至矣。

子曰く、仁遠からんや。我仁を欲すれば、斯に仁至る。

解説・意訳

今回は難しい漢字もなければ、難しい言い回しもありません なので早速、意訳していきます

先生は言った「仁は遠くにあるモノなのか (いや、そうではない)自分が仁を求めさえすれば、仁はすぐにここへやって来る」となります

どういう事かというと、『仁(誠実さであったり、思いやりであったり、人間愛など)』という徳義は「自分たちとはデキの違う人」、「努力や修行の先にあるモノ」というのは思い込みや固定観念であり、自分が仁に沿った言動を実践すれば『仁』はたちまち身近なモノになる という事です

日頃から仁を意識して生活していれば、自ずと身についていくモノです それこそ日々の積み重ねが糧となり40代にもなれば「不惑(物事に惑わされることがなくなる)」となるのでしょう(為政その4) 常に学び続けることで人間的に成長して、物事の善悪の判断や仁や道(tao)に沿った生き方を自然と選択できるようになるのだと思います

Harashimaがアレコレ述べる章

他人の失敗や間違いの揚げ足をとって「何でだ!?」と問い詰めるのを問題解決(原因究明)の方法だと勘違いして信頼関係を壊してしまっている人を目にします(しかも、信頼関係を壊すだけで原因も真因も掴めず間違った事をして「解決」とするので、余計に問題を複雑にしている)

失敗や間違いを気づかせるために問うのであれば有効かもしれないけど(それでも場合によって憤慨する人もいると思う)、原因や真因を探ろうとするなら人任せにせず自分で考えないと…です 相手を問い詰めても出てくるのは言い訳や言い逃れになります それを「言い訳するな!」では会話になりません もちろん、解決に結びつくワケもないし、全くの見当違いでムダでしかない(ほとんどの話が「お前が悪い」でお終い)

けど、それを唯一無二の解決法だと信じて疑わない人が一定数いて、誰よりも厳しい問い詰めをする人ほど「優秀だ」と認められるようです(全く問題を解決できていないのに…です) Harashima的には「優秀らしいが、あんなのにはなりたくない」と思っているので、ぺーぺーなんだろうと思います(もちろん、優秀な人たちとの信頼関係は壊れています)

まぁ、富(報酬)のために執鞭の士となった人と、富より仁を選んだHarashimaとでは根本的に交わることはないのかもしれませんが「だったらもっと報酬に見合う働きをしないと」と思ってしまいます 権力に胡坐をかく小人がテキトーな事をして組織を腐らせているように見えます(多分、実際にそう)

昨今のニュースなどで企業の不正が明るみに出るのを観ていると、孔子が要職につけず挫折して諸国を旅していたのと似ている状況なのかもしれませんネ まぁ、多かれ少なかれ何処でもある話ですし、今も昔も珍しいモノでもありません 今こそ『仁』が台頭する時かもしれませんネ

ちなみに、マネジメントの父P.F.ドラッカーは、マネジャーに欠かせない資質として「真摯さ」を挙げています 「真摯さ」というのは、起こる・起こった出来事に対して誠実に対処・対応する事です ここでも「誠実さ」が求められます もちろん、マネジメントする対象には人も含まれるワケですから「誠実さ」は欠かせません ゆえに論語とマネジメントには親和性があるのです

それを踏まえて考えると、上記の「優秀な人」がマネジャーに相応しいのか?は…言わずもがなです

おっと、真摯に誠実さをもって語っただけで間違った事をいっているつもりはないが、悪口ととられて逆恨みされてしまうと困るので、この辺で切り上げます それでは、また来週!

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました