論語 述而 其の二十八 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は少し長い一節です 一応、説明も含んでいるのですが一見しただけで理解するのは難しい話のように思います 少々長くなりますが、お付き合いください

原文・訳

互鄕難與言。童子見。門人惑。子曰、與其進也。不與其退也。唯何甚。人潔己以進。與其潔也。不保其往也。

互郷 ともに言い難し。童子まみゆ。門人惑う。子曰く、其の進むにくみする也。其の退くには与せざる也。ひとえに何ぞはなはだしきや。人 己をいさぎよくして以て進まむ。其の潔きに与する也。其のおうせざる也。

解説・意訳

今回は「子曰く」の前、「互郷 与に言い難し。童子見ゆ。門人惑う。」を先に説明しておきます まず互郷というのは地名なのですが、現在のどの辺の事かは不明です 次の与に言い難しですが、ここの与が「子曰く」以降の与とは意味が違っていて、ここでは言い難しと合わせることで「話が合わない・馴染めない」といった意味になります 続く童子見ゆ。門人惑う。の部分は「子供が接見(会い)に来た。門人(弟子)は怪訝に思った。」となりますが、なぜ怪訝に思ったのか?その答えが「子曰く」以降で明らかになるのですが、ここまでを意訳しておくと

互郷に来ているが、ここでは私たちは馴染めていないようだ(そんな中)子供が会いにやって来たのだが、弟子たちは怪訝に思い戸惑っている といった感じになります 続いて「子曰く」以降も意訳しちゃいます 解説は意訳後にしていきます

先生は言った「(会いに来た子の)その進歩したい気持ちに手を貸したのだ 退歩には手を貸さない それなのに怪訝に思うとはヒドすぎるのではないか 人が心身ともに清潔にして会いに来た、その心意気に手を貸した それをこの先も保てるかは分からないが」 となります

要するに、孔子達には馴染めない土地(よそ者に冷たかったり、意地悪であったりするのかな?)であっても、進歩したい(学びたい)子供はいる そんな子が身なりを整え会いに来たのが嬉しくて色々と話をしたのだと思います そして「それを疑ってかかるなんてヒドいじゃないか」と弟子を諫めます

子供であってもキチンと礼儀正しく面会を求めてきた人を嬉しく思い、快く迎え入れて仁や徳について話したり教えたりがあったのかもしれない もしかしたら、その子供にとっても互郷は「何かおかしい」と思うところがあって、相談に乗ったりしていたのかもしれません…知らんけど

最後の「それをこの先も保てるかは分からないが」はHarashimaの想像ですが、その子が孔子から教わったことを実践するには互郷では難しいからではないかと思います 仁や徳を積んだ孔子たちが馴染めない地ということは秩序やモラルの乱れた土地だと思います そこで仁や徳を教えても根付かない、ましてや子供が実践しても大人たちに通じるとは思えない そんな大人たちと同じように染まってしまうのではないか?という危惧を含んだ言い方になっているのだと思います

志を持った少年を応援しているが、それを許さない環境(土地柄)に負けてしまうのではないか?を気に掛けるが、孔子にしてやれる事は少ない…そんな切ないセンチメンタルな一節な気がします

Harashimaがアレコレ述べる章

Harashimaにも経験ありますが、引っ越しや転職、人事異動などで既に出来上がっているコミュニティに入っていかないといけない状況ってあるかと思いますが、嫌だよネ 馴染めない… ウェルカムな雰囲気があれば入りやすいけど、閉鎖的で相手を値踏みするようなコミュニティは困るよネ 色々と厄介で面倒くさいメンバーが揃っている印象です(すぐに察知できます)

上記しましたが、大体そういったモノの原因は秩序やモラルの乱れだと思います 例を挙げれば枚挙にいとまがないので控えますが、そういった状況を作り出すのはコミュニティの主(中心人物)です いわゆる「リーダー」や「〇長」になります 雰囲気の悪いコミュニティをみればわかる そのコミュニティの主の持つモラルや秩序がメンバーに影響して浸透していくので自然と染まっていきます(ゆでガエル現象) なので原因は主にあると思います(三段論法)

そんな中に新しいメンバー(染まっていない人)が入れば違和感たっぷりで馴染めないのも仕方のない話だと思います そして、ここが分かれ道になります 染まっていくのか?染まらず居続けるか?です 「郷に入っては郷に従え」で多少の事は受け入れてアジャストしていくこともあるかと思いますが、許容範囲というのがあります そこの線を越えてしまう事を「染まっている」といいます

「朱に交われば赤くなる」「類は友を呼ぶ」、よい主のいるコミュニティ(環境)に入れば相乗効果で個人もコミュニティもレベルは上がっていくのだろうけど、逆だった場合は転がり落ちる石のごとく際限なくレベルは下がっていきます(染まらずにいる方が難しくなる)

一度下がったレベルを戻すのは並大抵ではありません なにせ人は楽(手抜き)を覚えるとそちらへ流される傾向にありますからネ 無理もない話ではあります モラルや秩序を乱して楽する輩が蔓延るコミュニティに、楽せず愚直に続ける正直者が入れば搾取されバカを見る羽目になります(経験者は語る)

モラルや秩序の乱れた場所からは距離をとらないとネ 仕方なく入っていかないといけない場合は、搾取されないよう自己防衛してバカが感染らない(染まらない)ようにしないとネ

今週はこの辺にしておきます また来週!

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました