論語 子罕 其の四 《middle》 

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は短い一節です しかし、短い中に色々なメッセージが詰まっているように思える話になります うまく引き出して伝えられるか疑問ですが、やってみます お付き合いください

原文・訳

子絕四。毋意、毋必、毋固、毋我。

子 四を絶つ。く、ひつ毋く、毋く、毋し。

解説・意訳

難しい…というか見慣れない漢字は「毋く」だけかと思います これは「してはいけない・ない」といった禁止や否定を表す助字になります 「意」「必」「固」「我」については意訳後に説明していきます それでは…

先生は四つのことをしなかった。私意をもたず、無理押しをせず、固執せず、我を張られなかった。と、なります

四つのことの内の一つ目、「意」ですが、これは意見や私見といった自分一人の考えのことを指しています 「個人的な意見(感想)ですが…」なんてのは言わなかったって事です 二つ目の「必」が「無理押し」となっていますが、これは「必ず」というのが「例外などなく・間違いなく」という意味で「~あるべき、~するべき」といったのも含み、物事を決めつける(無理に自説を押し付ける)ようなことはしなかったということです

三つ目の「固」は「固執」、自分の考えや意見をかたく守って曲げない事をいいます 妄信してしまって聞く耳を失ってしまったり、間違いを指摘されても屁理屈こねて認めようとしないといった事になります 四つ目の「我」の「我を張る」は「我がまま」です 「固」や「必」とも似ています

四つに共通するのは、「自分が正しい」という思い込みではないでしょうか どれも謙虚さに欠ける内容を表す字だと言えます 「我以外皆我師」という言葉があります(『宮本武蔵』などで有名な小説家の言葉が元になっているようです)「自分以外の人を皆、先生(師)だと思え」という意味です それくらい謙虚になって学び取れという事だと思います

謙虚に学ぶ姿勢とは逆の「意・必・固・我」は妨げとなります なので「絶つ(しない)」のです けど、これを実践するのは難しい…何がどう難しいのかは下記へ

Harashimaがアレコレ述べる章

さて、続きとなりますが何が難しいのか?それは「自分の思い通りに物事を進められない事が多くなる」という点です 一つずつ説明すると例えば「意」でいうと、会議などで意見を求められても自分の考えを言う、間違っていると思われる意見に反対する時などに困ります 自分の思う事とは違う事に何も言う事なく従う事となり、嫌気や苦痛を感じる事になります

「必」と「固」と「我」はまとめて話をすると「限度」の話になってくるかと思います 例えば、「マニュアル通りにするべき」が行き過ぎるとマニュアルが聖書化されてマニュアルが絶対的な存在となり「マニュアルが間違っている」「マニュアルを変更しよう」という発想はありません なぜなら「マニュアルが正しい」に固辞しすぎているからです 「マニュアル通りにやれば上手くいく」と妄信しているから異常や不具合が起きてもマニュアルが優先されます マニュアルの不備を指摘しても「言い訳するな」と聞く耳を持たない「マニュアル絶対主義」者が量産されるのです(「マニュアルの不備を指摘」も「意」なので御法度になります)

そんなのを黙っていれば「我(わがまま)」し放題です 際限なく間違った方向へ進んでいきます 知識や学のある人でさえ踏み外すことがあるのに…年齢だけ増した人に手綱を預けて真っすぐ進むとは到底思えない

…おっと、またしても思いつくまま限度を超えた「意」を放言してしまったかな 修行の足りないHarashimaが「意」「必」「固」「我」を絶つ(断つ)のはもっと先になりそうです なんてな
また来週!

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