論語 子罕 其の五 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は孔子が暴漢に襲われた時の話で、孔子のリーダーシップが見られる一節になります それと、運命は天により既に決まっていると信じている孔子の発言にも注目です それでは、お付き合いください

原文・訳

子畏於匡。曰、文王旣沒、文不在茲乎。天之將喪斯文也、後死者不得與於斯文也。天之未喪斯文也、匡人其如予何。

子 きょうす。曰く、文王既に没し、文 ここに在らざらんや。天のまさの文をほろぼさんとするや、後死の者 斯の文にあずかることを得ざる也。天の未だ斯の文を喪ぼさざるや、匡人 其れれを如何せん。

解説・意訳

まずは漢字から、「匡」というのは地名で宋というの国にあった町です 「畏す」というのは「恐ろしい目に合う・命の危機に陥る」というような意味で使われています 「喪ぼさん」は「滅ぼそう」と同意で差し支えないです まぁ後は意訳後に説明していきます

先生が匡の町で襲撃にあった(その時に先生は言った)「周の文王はすでに亡くなっており、(文王の築いた)文化は私の身に染みついて(存在して)いる 天が今ここでその文化を滅ぼそうとするなら、後の時代の者はこの文化の恩恵に浴することができなくなる 天がこの文化を滅ぼそうとしないなら、匡の者たちが私をどうこうするなどできない」 となります

要するに、絶体絶命の危機が迫った時に一緒にいた弟子たちに向かって「亡くなった文王(周)の文化を受け継いでいる私を天が見放すことなどない 心配するな」と言ってパニックにならないよう落ち着かせた というような話です(かなり回りくどい言い方ですよね)

一応、回りくどい孔子のセリフを分かりやすくしておきます「周の文王はすでに亡くなっていて、周の文化は私が受け継いでいる 天が周の文化を滅ぼす(私を殺す)なら、後の世の人たちは周の素晴らしい文化の恩恵を受けられなくなる 天が周の文化を滅ぼす気がないのなら、匡の者たちに私を殺すことなどできやしない」となります 生きるも死ぬも天が決める・天により決まっているって思想です

他に、誤解のないように言っておくと襲撃されたのはヒト間違いによるもので、孔子に恨みを持った人たち、追剥や山賊の類ではありません 諸説あるようですが、陽虎ようこという人物に匡の町を侵略・破壊されたことがあり、孔子の容貌が陽虎に似ていて「また陽虎がきた」と間違われて襲われたらしいです 恐ろしい話ですが、そんな時代だったんでしょう…(陽虎については別の機会に紹介することになるので、ここでは触れません)

そして、この後も旅を続けているということは助かったワケです 多分、戦って勝ったというよりは誤解を解いて難を逃れたのではないか?と思われます(…知らんけど) もし、そうなら孔子の一声が効果的だった気がします なぜなら襲われる(孔子)側は落ち着きを取り戻し、襲う側(匡の者)に「アレ?(何かおかしい)」と思わせる間を作ることができたからです(それでわざと回りくどい言い方をしたのかな?…知らんけど)

まぁ何にしろ、ピンチに陥った時でも冷静に的確な判断ができる事とソレを実行・実践できるからこそ先生(リーダー)として慕われるのだと思います そうありたいですね

Harashimaがアレコレ述べる章

ピンチや逆境、弱っている時や咄嗟の時に本性というか人間性というか、出るよね Harashimaは元々セッカチで直ぐにイライラするタイプだから何でも「怒り」に変わる事が多くて失敗ばかりしてきました 今でも大差ない気はしますが、若い頃に比べればコントロール出来るようにはなってきた…と思いたい(笑)

その変化の原因は年齢による気力(パワー)の衰えであったり、経験や学習などかな?と思います 年を取ると丸くなるなんて言いますよね 衰える気力を経験や学習の積み重ねにより補う、そうすると自然と穏やかな性格になってゆく(まだまだその域には達していないけど)ソレだと思います

あえて名前は出しませんが、ご高齢にもかかわらずパワー(権力)を保ち続け、古臭い経験則で物事を決めつける学習しているとは思えない方が大勢います(「責任を回避・放棄する話術」とか「面倒を他人に押し付ける方法」とかは学習している?) 怒りを通り越して呆れてしまいます(それが狙いなのかも?)

おおよそ選ばれたリーダーたちとは思えない言動の数々、そりゃ若者が将来を悲観して前向きになれないのも無理もない事だと思います リーダーたちの中のリーダーにリーダーシップが欠けているのかもしれません(もしくはリーダーに相応しくない人がリーダーを気取っているだけなのかも)

孔子のようなリーダーが現れることに期待したいですね(けど、それじゃあ何事も「天の決めたこと」で余計に混乱するかもしれないなぁ…難しいですね) それでは、また来週!

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