論語 子罕 其の十七 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は「川上せんじょうたん」といわれる有名な一節です(知らんかったけど) 詳しいことは後述するとして、川のせせらぎは耳に心地よく水面はいつまででも眺めていられ、癒されますよね そんな話ではありませんが、お付き合いください

原文・訳

子在川上曰、逝者如斯夫、不舍晝夜。

子 川のほとりに在りて曰く、く者はくの如きか、昼夜をかず。

解説・意訳

今回は先に意訳をして後から必要に応じて漢字の説明をしていきます

先生は川のほとりで言った「過ぎ行くものはすべてこの川の流れと同じなのだろうか 昼も夜も一刻もとどまることがない」 となります

こういった感性や情緒に訴えるような話の解説や説明をするのは野暮なのですが…要するに、先生が川のほとりで川の流れを眺めながら「(時間や世の中の動きというものは)この川と同じで過ぎ行くだけなのだろうか 一時も流れが止まる事がない」と容赦なく過ぎてゆく時間や次々に起こる出来事を川の流れに喩えている話になります

「逝く者」というのは「死にゆく者(友人や仲間・人間)」だとは思うのですが、ここでは「過ぎ去っていく時間」としています 「斯くの如きか」は、それと似た状況を指す言葉になります なので過ぎ去っていく時間と川の流れが「同じなのだろうか」と嘆いているのです

なぜ嘆いているのかというと、過ぎていくばかりで時間も川の流れも戻る事も、とどまる事もない…からです 確実に老いて死に近づいてゆく自分や、自分よりも若い者(弟子の顔回だったり)の死を目の当たりにしてネガティブになっている状況なのかもしれません(参考にしている書籍とは異なりますが…)

(一応、最後の「昼夜も舎かず」は「昼も夜も関係なく一日中」という意味になります)

Harashimaがアレコレ述べる章

さて、ここからは別の話をします 関連したことで、いくつか話があるのですがタイムリーな話題をしようかなと思います 時間と川の流れが、とどまる事がないで”斯くの如きか”ですが、川の流れと風の通り道も”斯くの如きか”ではないでしょうか? そんな話です

川の流れと風の通り道の共通点として川上から川下へ、気圧の高い方から低い方へと動く「上から下に移動する」というのがあります 他にも淵・淀み、吹き溜まりといった「動かない場所がある」というのも共通しています(察しの良い方は言わんとする事に気づいたかな?)

昨今「風通しの良い、組織・雰囲気づくり」などの言葉を目にします 要するに「何でも言い合える(主に悪い話が)言いやすい関係、雰囲気を築きましょう」という話です そんな事を言っている時点で関係も雰囲気も悪いのを認めちゃってますよね(まぁ、認めるところから始めるモノなんですけど…)

で、こういった話は組織の中でも職位の高いの方(上流)から低い方(下流)へ情報が展開して(流れて)いきます 情報は行き渡っているはずなのに改善されないのはなぜか? そうです 淵や淀み、吹き溜まりがある(多い)からだと思います 情報は流れてきているけど動かない…変える気がないのか?「ここは関係ない(問題ない)」と思っているのか?理由は様々です

流れに乗っていない・乗れない下流の人からすれば、言っても変わらない・言うだけムダ、言う事で逆に不利な目に合う…などという理由かもしれません(なにせ流れに逆らって上流に向かうのは無理に等しく、並々ならぬパワーが必要であったり、相当なリスクを背負いますからね)

そういった不都合な話は発信した上流まで届くことなく、途中で「無かった事」にされがちです(経験者は語る) 適切な対応をしてもらえず「無視・説得」されてお終い それっきりです そうやって淀みや吹き溜まりが増えていったのだと思います

そんな淀みや吹き溜まりを増やすのが、上から下へ真っすぐ流れるはずの水や風の方向を変える岩や建物などの「障害物」です 組織で言うと中間管理職になるのかな?(中間管理職のことを「障害」とは…言っちゃてるか) 下流からの情報を生かすも殺すも中間管理職次第ですからね 風通しを良くしたいのであれば中間管理職の意識を変える必要があると思います

本気で変えていこうと思うのなら、発信した上層部に直接届くようなホットラインが各階層別にあるのが良い気がします(階層により問題の大きさや種類、複雑さが違うと思うので) あとは、外部に相談するとか、今だと専用の相談窓口などがある組織のあるので、そういったのを利用するのも良いのかもしれません

おっと、(せかっく情緒や風情ある一節なのに)またつまらない話をしてしまった

他の話もしたかったのですが長くなってしまうので次の機会にします(あるかな?) 誰の時間にも限りがあります 有意義な時間の過ごし方を心掛けたいですね 光陰矢の如し、あっという間に時間は過ぎてゆきます 大切な時間を(読んでいただき)ありがとうございました また来週!

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