論語 子罕 其の十一 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は孔子の愛弟子、顔回(顔淵)が孔子について述べている話です 顔回は孔子を尊敬してやまないので少々長めの一節となっています それでは、お付き合いください

原文・訳

顔淵喟然歎曰、仰之彌高、鑽之彌堅。瞻之在前、忽焉在後。夫子循循善誘人。博我以文、約我以禮。欲罷不能。既竭吾才、如有所立卓爾。雖欲從之、末由也已。

顔淵がんえん 喟然きぜんとしてたんじて曰く、之れを仰げばいよいよ高く、之れをれば弥いよ堅し。之れをるに前に在り、忽焉こつえんとして後に在り。夫子ふうし循々然じゅんじゅんぜんとして善く人を誘う。我れをひろむるに文をてし、我れをやくするに礼を以てす。まんと欲すれどもあたわず。既に吾が才をくすに、立つ所ありて卓爾たくじたるが如し。之れに従わんと欲すといえども、きのみ。

解説・意訳

まずは漢字の説明をしていきます 「喟然として歎じて曰く」の喟然も歎じても、「ため息をつくこと」です 「鑽」は「たがね(金工用のノミ)」になります 「瞻る」は「注視する・目を大きく見開く」といった意味になります 「忽焉」は突然ある状態になる「たちまち」といった意味です 「夫子」は以前も登場しています「先生・賢者・長者」のことで孔子の事を指しています

「循循然」は「順序だてて導く」といった意味になります 「博むる」は「(視野や見識)を広げる」、「約する」は「集約する」です 「罷まんと欲すれば能わず」とは「やめようと思ったけど叶わない(やめられない)」といった意味になります 「竭くす」は最近でてきました「尽くす」と同意の漢字です 「卓爾」は「傑出している・抜きん出ている」という意味になります 最後「由る末きのみ」は意訳後に説明します 以上を踏まえて意訳していくと

顔淵はため息をついて言った「仰げば仰ぐほどいよいよ高く、切り込もうとするといよいよ堅い 前にいたかと思えばたちまち後ろにおられる 先生は順序だてて人を善へと導く 文化的教養によって私の視野を広げ、礼によって教養を集約してくださる 途中で学ぶことをやめようと思ってもやめられなかった 全力を尽くしたつもりであっても先生は抜きん出ていて先で立っておられる その後に続こうにも手立てがない」 となります

要するに「先生が凄すぎてため息が出ちゃう」という話です どう凄いかというと、尊敬すればするほど偉大さを知り、媚びたり取り入ったりしようとしても応じない 高度なレベル(前の方)で教えていたと思えば、たちまち未熟な方(後ろ)で教えている その人のレベルにあった指導をしてくださる 学問だけでなく様々な事に興味を持たせてくれ、それらを礼に沿って色々と教えてくださる (先生が凄すぎて)途中でやめようかと思ったけどやめられなかった 全力で近づこうとしたが常に先生は私より先にいて立っておられる 後ろをついて行こうにも手立てがなく見失いそうだ というような感じです

こんなこと言われたら照れてしまいますね それくらい純粋に尊敬していたのだと思います(後にも出てきますが、顔回はホントに真面目で純朴な人物だったみたいです なので孔子も顔回を特に可愛がったのでしょう)

あと、「之れを鑽れば弥いよ堅し(切り込もうとするといよいよ堅い)」の部分と「之れを瞻るに前に在り、忽焉として後に在り(前にいたかと思えばたちまち後ろにおられる)」はオリジナルです 前者は内面的な事だと思います 不正や不誠実にはなびかない堅く強い意志があるという意味だと解釈しました 後者は、多く学んでいる人と学び始めたばかりの人を前後で表しているのかな?というイメージです で、最後の「由る末きのみ」は由るところがない、「どうしてよいかわからない」といった意味になります

Harashimaがアレコレ述べる章

孔子みたいな人を「人格者」や「人間性の高い人」というんだろうね にじみ出る性格というのか?個人の本性というのか? そういうのってスタートは誰でも一緒で、学んだり磨いたりしないと出てこないし高まらないモノで一朝一夕で手に入れられるようなモノではありません

「楽したい」のは誰でも同じですが、自分が楽するために他人に苦労を背負わすのは本来、してはいけない、心苦しい、相手に申し訳ない事だと思います けど、それを可能にするのが「money(対価)」です 苦労に見合う対価を払うから、楽したいから「お願いする」でしょ? そこら辺から理解していない(学んでいない)人の多いこと…申し訳なく思うどころか、当然だと勘違いしているマヌケも多数います

そういう人間性の低い人を教育しても中途半端にしか身にならず、自分に都合よく歪曲して勘違いを加速させてテキトーなことをするのです(逆に変な知恵をつけ、プライドが人一倍…いや、人〇条くらい増して聞く耳を失くし、面倒になるだけで何一つ良くなることなどない)

これがスタンダードとなれば「これ以上は異常」となり、これ以下でないと認めない、認められないとなります 孤島や村であれば通用するかもしれないけど、世の中で見たらチッポケで淘汰されていくタイプだよね

手間(教育)とmoney(報酬)をかけて鍛えたはずが、中身のない薄っぺらいメッキ加工なニセモノの刃だった…今から付け焼刃をしても強くはならないし、メッキが剝がれるだけで刃の体もなさなくなる 早く何とかしないと戦えない…(滅んでしまう) そういう状況な気がします

地獄の沙汰もmoney次第 人格者や人間性の高い人でもmoneyは必要ですから「お願い」すれば助けてくれるかもしれませんよ(Harashimaの事とは言っていませんよ、そんな傲慢ではないので) けど、仕事として依頼があれば手伝う事はしますよ ご依頼お待ちしています

おっと、誰に向かって言っているんだ? 失礼しました それでは、また来週!

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