毎度ぉ～！はらしま（@tyj_harashima）です 日曜のお楽しみ！論語の一節を紹介しています 今回は先生（孔子）ではなく、曾子という（孫ともいえる年齢差のある）弟子の話になります そして、それが５週続きます 詳しいことは後述しますので、お付き合いください
原文・訳
曾子有疾。召門弟子曰、啓予足、啓予手。詩云、戰戰兢兢、如臨深淵、如履薄冰。而今而後、吾知免夫、小子。
曾子 疾有り。門弟子を召して曰く、予が足を啓け、予が手を啓け。詩に云う、戦戦兢兢として、深淵に臨むが如く、薄冰を履むが如し。而今よりして後、吾れは免るることを知るかな、小子。
解説・意訳
今回は先に意訳をして、後から解説していきます
曾子が病気で重態となった。（その時に）門弟たちを集めて言った「私の足を開きなさい、私の手を開きなさい 詩経のなかに『戦戦兢兢として深淵に臨むが如く、薄氷を踏むが如し』とあるが、（私はそのように自分の身を大切に扱ってきた）これから先は、そんな事をしなくてもよくなるのだろうな、君たちよ」 となります
曾子は孔子より46歳も若い弟子で72歳で死去したそうなので今回の話が72歳の臨終の頃であれば、ずいぶん後の時代の話になるかと思います で、この時に自分の弟子たちを集めて最後の説法をしたのでしょう それが『詩経』のなかの「小雅（小旻）」の一節です（戦戦兢兢…の部分は「（落ちないよう）恐れ入りながら深淵を覗き込むように、薄い氷の上を歩くように」といった感じになります）
曾子は自身をそのようにして労わってきたが、この先（死んでしまえば）そんな事（ボディケアやメンテナンス）をしなくてよくなるんだろうな そうだろ？ 君たち と弟子たちに問いかけています そんな話になります そして、この一節の不可解な部分が「私の足を開きなさい、私の手を開きなさい」です これの意味が分からないのですが参考にしている書籍によると、身体に異常がないことを確かめさせたのではないか？となっています（個人的には手足を開いて「大」の字になって大往生…なんて死に際のジョークだったりして、なんて思ったりします） 真相は？です
Harashimaがアレコレ述べる章
今回の話から何を読み取るのか？ですが、一つは「人は必ず死ぬ」という事です いくら身体や健康に気を付けていても身体は衰えていくものです 曾子は「細心の注意を払ってケアとメンテナンスをした」といっていました この時代で70代まで生きたのはよっぽど体調管理に気を付けていた証拠でもありますが、それでも年齢による衰えには抗えません 病気をせずとも老衰が原因で亡くなる場合もあります なので死ぬまでの生を無駄にしないようにしないとネ
もう一つは逆説的になりますが「ケアやメンテナンスの重要性」だと思います 曾子の「私は日々自分の身体を労わってきた だから死ねばソレをしなくてよくなる そうだろ？君たち」という問いかけは「君たちは自分の身体を労わっているか？ケアやメンテナンスを怠ると死期を早めるゾ」というメッセージではないかと思います
例えば、家電のメンテナンスを怠ると機能の劣化を早めます PCの更新やアップデートを怠ると機能を発揮しなくなります それと一緒です 人も機械も長く調子を維持しようと思うならケアやメンテナンスが必要です これは「現状維持は後退に等しい」という言葉にも通じます
現状維持は「何も変化させない事」で現状（今）を維持する事です 現状維持は、ケアやメンテナンスをして必要に応じて現状を変化させないといけないという事を放棄しています なので何も変化させない現状維持は、時代にも状況や情勢にも遅れている…いわゆる後退と同じとなるワケです
これを組織を身体にしてに当てはめた話にしてみると、現状維持を何もしないで変化させない事だと思っている「事なかれ主義」な関節（管理職）が多ければ身体は思うように動かなくなり、病気になってしまうでしょう
関節が悪性腫瘍（癌）となって身体を蝕んでいく 気づいた頃には手遅れ…癌を取り除くには相当な大きさ（地位が上がり）になり転移（影響を受けた部下）が多すぎて、治療は難しい さらに病気な身体では健康な人（他社）に比べてmoneyを稼ぐチカラも弱い 大きな身体を動かすにはたくさんの栄養（money）が必要なのに…せっかく稼いだ栄養も身体を蝕む癌たちが多く持っていき、ますます身体は弱っていく
それに気づいて治療（変化）しようとする人が現れたとしても、関節が動かないから（邪魔をして）思うようにならない 自分たちが蝕んでいる自覚もないから排除しようとする そして今も癌は増殖して肥大化している
と、まぁこんな感じです ケアやメンテナンスを怠って「事なかれ」で過ごしていると死期を早めますヨ せめて曾子のように自分の身体は自分で保守してやらないとネ 長生きの秘訣です それでは、また来週！
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