論語 子罕 其の三 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は最近よく聞く「。ハラ」であったり、ジェネレーションギャップによる不適切な言動や事象を扱った一節です 常識は時代や世論で変わるものですが、すべて受け入れるのが正しいとは限らないという話になります それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、麻冕禮也。今也純儉。吾從衆。拜下禮也。今拜乎上泰也。雖違衆、吾從下。

子曰く、麻冕まべんは礼也。今や純なるは倹なり。吾れ衆に従う。下に拝するは礼也。今は上に拝するは泰也。衆にたがうといえども、吾れは下に従わん。

解説・意訳

今回も漢字の説明からしていきます 「麻冕」とは「麻で作った礼装用の冠」です 「純」は「絹(シルク)」のことになります(余談になりますが、純で検索すると「まじり気のない絹糸」という意味が出てきます) 「衆」は「民衆」、世論といった感じになります 続いて「上下」という言葉が出てきますが、これは君主に招待された時の礼法の話になるので意訳後に説明していきます 「泰」は、ここでは「おごり高ぶる・傲慢」といった意味になっています 以上を踏まえて意訳していくと

先生は言った「(本来の礼装は)麻の冠が礼法だ。現在は絹となっているのは倹約のためだ。(だから)私は皆のやり方に従う。(君主のお招きを受けた時に)正堂の下に降りてお辞儀をするのが礼法だ。現在の正堂の上でお辞儀をするやり方は傲慢だ。(だから)皆のやり方と違ったとしても、私は下でお辞儀をするやり方に従う。」となります

要するに、装飾品の素材のグレードが下がる事については倹約という名目があり、広く周知されていて失礼に当たらないから皆のやり方に従うが、VIPからの招待を受けてカジュアルな言動はマナー違反(失礼)である そのやり方がフツーとなって、皆がそのやり方をしたとしても私は真似しない という事です

前半部分は、時代が進み昔と比べて技術の進歩や新しい素材の発見・発明によって便利な世の中となり、様々モノが新しいモノへと取って代わられる…とか、今までのやり方からより良いやり方へ変えていこう(手間だったのを簡素化する・高いモノから安いモノへと)いった改善の話です 特に誰の失礼にもあたりません
 
しかし後半部分は、時代の流れだったり世の中の変化により常識というのが移り変わり、数年前までは問題なかった(気づかれていなかった)ことがNG(大問題)となるケースが増えています これは省いてはいけない礼を省いた(知らない・忘れた)ことに原因があったり、省いてはいないのだけど間違って覚えている・わざとやっているなどもあるかと思います

知らず知らずのうちに皆のマネをしただけなのに相手に失礼なことをしているかもしれません 「それってホントに合ってる?」と疑問に思ったり調べてみる習慣を身につける事が必要だと思います また、習慣にするのはそう難しいことではないと思いますが、正しい(本来の)やり方を実践するのは相当ハードルが上がります 特に同調圧力の強い日本では…(皆と違う事をするのは「空気が読めない」「恥ずかしいこと」というような風潮があり、社会的な孤立・仲間外れにされるからね)

臨機応変に対応しつつ、変人扱いを受け入れていくより他ないのかもしれません

Harashimaがアレコレ述べる章

今回の話は例えば、今まで書類は紙に人数分の印刷をして各人に配っていましたが、今はメールに添付して一斉展開する方法が一般的になってきました その方が時間を短縮できてコストも少なく抑えられます これは特に誰に対しても失礼にならないし、そうする方が皆にも使いやすくて便利だからみなと同じようにしよう(衆に従う) これが話の前半部分になります

次に、お世話になってる人や恩人から家に招待された時に必ず手土産を持参するのが礼儀だったりしましたが、最近は(もらう側に気を使わせないよう?)持参しない人もいるようです 他にも、目上の人や年長者への言葉遣い(タメグチ)であったり、今は常識の過渡期にあるのかもしれませんが礼儀が軽んじられている気がします

昨今は相手のことより自分のことを中心・優先する風潮が目につきます 謙虚・謙遜は相手になめられ、搾取されることが多い気がしています そんな事をされれば気分悪いし、関係も悪化します そんな事が当然のように行われる環境では成長も発展も望めません 幼稚でセコい小人ほど得をする事態となり、それ(間違った成功体験)をマネする人が増えて程度も意識も低い人の集まりとなり、自浄は難しくなります

キチンと物事の善悪であったり、よい悪いの判別ができる「オトナ」にならないとね 年齢が増しただけで頭の中は小中学生辺りで止まっちゃってる人、いるよね 差別ではなく区別しておかないと話が合わないし、通じなくて面倒なことになるから要注意です(経験者は語る)

「この人、子どもだなぁ」なんて思われないよう学びましょう また来週!

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