論語 述而 其の三十二 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は「フツーの事」を言っているようで現代の人に不足していると思われる、目に見えにくいモノについての話です それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、文莫吾猶人也。躬行君子、則吾未之有得。

子曰く、文は吾れ人のごとくなることからんや。躬もて君子を行うことは、則ち吾れ未だ之れを得る有らず。

解説・意訳

今回は普段お目にかかる事のない漢字がいくつかあるので説明していきます まず「猶く」ですが、本来は「やはり・今なお」といった意味らしいのですが、ここでは「~のように」という意味になります なので「人の猶く」で「人と同じように=人並」といったニュアンスになります 次の「莫からん」は「ない」という否定や打消しの時に使う漢字です 次の「躬もて○○を行う」は「自ら○○を実践する」という意味になります なので、ここでは「自ら君子としての行いを実践する」といった意味になります 以上を踏まえて意訳していくと

先生は言った「文(学問)について、私は人並にできない事はないだろうが、自ら君子としての行いを実践する事は、まだまだできていない」となります

孔子としては、学問について「人並であるが、できない方ではない」と言っています(ホントは多少の自信は持っているが謙遜しているのだと思われる)そして「躬もて君子を行うこと(率先して君子としての行いを実践する事)」は「則ち吾れ未だ之れを得る有(まだまだできていない)」と言っています 君子は学んだ事を実践する存在なのです 孔子的には君子としての所作や振る舞い、行動にはまだまだ達していないと思っているようです(これも謙遜だと思われる)

なので要するに、文(学問)は頭の中の「知識」であり人並にもっているが、それを実践するまでの域には達していないと言っています 「君子(マスター)」な孔子が謙虚・謙遜して「まだまだ未熟、まだまだ精進しないと」というワケです

しかし、意地悪な言い方をすると「学問は他人も自分と同じくらいしているだろうから、私と大差ないでしょ?(「君子」と言われる私ですが)君子にはまだまだですよ あなたは?」って事でもあります ホントのところはいかに?です

Harashimaがアレコレ述べる章

謙虚・謙遜が理解できず、言っている事を鵜呑みにして「大したことない」と受け取ってしまうステレオタイプが多いですよネ 時代なのかな? けど、素直に言ってしまうと上記のような挑発的で傲慢な物言いになってしまう事もしばしば…難しいですよネ

そういった誤解や勘違いを防ぐために人に合わせた言葉選びをしているつもりですが、かえってそれが誤解や勘違いを助長してしまう場合もありホント難しい ステレオタイプ相手だとホント気をつけないと飛んでもない事になります 以前あった実話を簡単にデフォルメして紹介すると…

エラい人の有り難い話が聞ける会があって、「自分の考えを相手に理解してもらうには、伝わる話し方をしないといけない」といった内容の話だったそうです(Harashimaは会に参加していないので想像です) その話を聞いた人から伝言ゲームが始まり、次の日には末端であるHarashimaの近くにまで話の内容が届きましたが、何処で間違ったのか?「相手に伝わる話し方をしろ!」と自分が理解できない話を相手のせいにする話になっていました おかしいと思わず聞いたまま鵜呑みにして信じているのか?そっちの方が自分に都合がいいから信じているのか?判りませんが、ステレオタイプな話だと思います

謙虚・謙遜は美徳だと思いますが、ステレオタイプ相手では自分を下に見せる行為になってしまい誤解させてしまうので、ある程度は正直に素を出してもいいのかもしれないですネ 特に自己肯定感の低いステレオタイプは「自分より劣っている」人を見つけて「アイツは大したことない」と決めつけて自己肯定感を高める傾向にあるから要注意です(経験者は語る)

こういった目に見えにくい事を見抜くには学問(知識)も必要だし、人とのコミュニケーション(実践)が大切です 他人の印象で「アイツはこうだ」と知った気になって決めつけるようなステレオタイプには関わらないのがいいと思います 面倒だし話も通じない、コチラが疲れるだけです
そんな人らに何ができるのか…

おっと、またまた悪いクセが…そろそろお終いにします

最後にHarashimaのヒーロー、モハメド・アリの言葉を
「あまりに偉大なこの俺は謙虚にするのも難しい」…言ってみてぇ~ また来週!

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