論語 述而 其の二十二 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は敵意のある相手からの攻撃に対して毅然とした態度で物申す、先生のカッコいい一面が全面に出ている一節になります 最近の嫌がらせ行為は手の込んだ陰湿なタイプ(多数)と一発アウトなタイプ(目立つが少数)の二極化しているように思いますが、泣き寝入りしないための参考になるかも?…知らんけど それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、天生德於予。桓魋其如予何。

子曰く、天 徳をせり。桓魋かんたい 其れ予を如何せん。

解説・意訳

順番に説明していくと「予れ」は「我」と同じ自分を表す一人称です 詳しい違いは判りませんが、王様などが自分の事を「余・予」というのと同じです 少し威厳のある、尊大な表現になります 次は「生せり」ですが、こちらは「与える(られた)」「生じる(させた)」などの意味になります(「為す」はどちらかというと後天的な努力や修練で身に着けるイメージです)

そして今回の肝「桓魋」ですが、これは人の名前でそうの国の重臣です 詳しい事は後(顔淵その5)に紹介します 孔子との間に何があったのか不明ですが、桓魋は孔子に対して敵意を持っていたようで、孔子が宋に滞在中に桓魋に襲撃されたことがあって、今回はその時の孔子の様子を伝えているようです それでは、意訳していきます

先生は言った「天が私に徳をさずけられた。桓魋ごときが私をどうするなんてできっこない」となります

桓魋は宋の重臣ではありましたが、君主の寵愛を受けていたお調子者で、君主の威を借り威張り散らかしていたようです その後、勘違いが暴走したのか?反乱を起こすも失敗して他国に亡命する事となったそうです そういったエピソードからも実力には「?」がつく人物だったのだと思います そんな人物が「天から徳をさずけられた」予(孔子)に対して何ができるとおもっているんだ?!と自信たっぷりに言い放つのです

余談になりますが「徳」について…善い行いをする事を「徳を積む」といいます 「日頃の行いが…」なんてセリフ、よく聞きませんか?それです 少しずつ積みあがって「天が味方する(幸運に恵まれる)」ワケですが、ここでは「徳は最初から高い位置にある(天が味方する)」と少々オーバーな表現をしているのです 「天より劣る人物に屈することなどない」という覚悟や決意の表れです

話を戻します
宋の重臣である桓魋からの襲撃に弟子たちは動揺するのですが、先生の堂々とした振る舞いに弟子たちも落ち着きを取り戻します(その効果を高めるために、あえて一人称を「予」としたのかもしれません) 権力者の命を奪いに来るほどの嫌がらせにも怯むことなく悠然とした態度で渡り合う孔子のカッコよさに弟子たちも憧れや尊敬の念を強めたことと思います

Harashimaがアレコレ述べる章

孔子との間に何があったかは知らないけど、桓魋のような「虎(君主)の威を借るキツネ」な人の心理を推察してテキトーな事をダラダラ述べていきます

まずは「虎の威を借りる狐」の意味ですが、「虎(強者・権力者)」の持っているチカラ(威力)を借りて(利用して)私腹を肥やすセコいヤツ(狐)という意味のコトワザです この振る舞いが立派であったり褒められた戦略ではないと思うのがフツーの感覚だと思いますが、割と多く存在していて効果的である気もするくらい身近にある話だと思います

この狐がチカラをつけると大体ロクな事をしません 今回の孔子と桓魋の一件にしても、どのような経緯があったにせよ人(孔子)を殺そうと画策したり、実行に移したりするのは常軌を逸していると言わざるを得ません 他の例を挙げれば、(自分を引き上げてくれた)恩人を失脚させて自分が成り代わる、自分にとって邪魔な存在(脅威・服従しない)を排除して周囲をYesマンで固めるなど枚挙にいとまがありません

狐はどうやっても虎にはなれません 虎(強者)に取り入った時点で自分が「弱者」である事を認めているのですが、自覚がないのでしょうネ だから大物気取りで勘違いしてしまうのだと思います なのでHarashimaは、傲慢で横柄な人ほど「弱い人」だと思っています 高く積んだのは徳ではなくプライドで、刺激されるとすぐに感情が激しく揺さぶられ(薄っぺらいですからネ)矛先は相手に向けられるのです いわゆる「逆恨み」です

…少し話の雲行きが怪しくなってきたので話題を変えます

「弱い」つながりでHarashimaの尊敬するモハメドアリの言葉を紹介します

順調に勝ち続けているボクサーは、実は弱い

モハメドアリ

これは技術的な話ではなく精神的な話になります ボクシングにおける一敗は他のスポーツに比べて重い それこそ天国から地獄へ突き落されるイメージです 日頃から厳しいトレーニングをして、試合が決まれば階級に合わせて減量もします そうした努力を経て試合で殴り合いをするワケですから負ければ身体的にも精神的にも大きなダメージを負います

しかし、順調に勝ち続けるボクサーは「自分は強い」と信じ込み負ける事など考えません 勝ち続ければ周囲もチヤホヤしてくれるので有頂天となります 「次も勝てるだろう」と挑んだ試合で負けてしまうと自信を失います 勝ち続けていたからチヤホヤしてくれていた人たちも去ります 大きな挫折を味わうことになり、この挫折を乗り越えられないボクサーが多いから「弱い」といっているのです

強者に挑んで負けたとしても次のチャンスを逃さないよう日頃から準備(努力・徳を積む)をしておく事が重要です(チャンスが巡ってこない場合もありますが)

ダラダラと述べましたが、Harashimaは虎になれない狐でいるよりも弱くても虎である方を選ぶヤツです 狐に騙されることはあっても狐に負けることはありません
最後に!
Harashimaは言った「天が味方しているかはビミョ~だ (しかし)間違った成功体験を勘違いしている弱いヤツが勝ち続けられるワケがない」…なんてナ  また来週!

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