論語 泰伯 其の十八 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回から4週にわたり伝説の聖天子といわれたしゅんについての話になるのですが、とりあえずは今回が年内最後の更新となる予定です なので、続きは年明けの1月7日もしくは14日から(そこは気分次第)になります それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、巍巍乎、舜禹之有天下也、而不與焉。

子曰く、巍巍ぎぎたるかな、舜・禹の天下をたもてるや、しこうしてあずからず。

解説・意訳

まずは漢字の説明をしていきます 「巍巍」というのは「堂々として高くそびえたつ」といった意味があります 舜と禹は最初にも紹介しましたが、伝説の聖天子といわれた人の名前になります 次の「有てる」は、「保有する」というような意味になります そして、「而して」は前の文の話に並べて、あるいは付け加えて、別の話をする時に用いる漢字になります(「そうして」や「それに加えて」といった接続詞みたいな感じです) 「与からず」は、この話の中では「関与しない」という意味で使われています 以上を踏まえて意訳すると

先生は言った「堂々としたものだね 舜や禹が天下を治めたやり方は しかも、(適任者に政務を任せて自分は)関与しなかったのだから」となります

舜や禹がどのような天下の治め方をしていたのか?詳しい事は分かりませんが、とにかく立派であった事と政治に関わらなかった?事が伺える一節です 「伝説の聖天子」についてのエピソードは、この後の3節で明らかになっていくのでお楽しみに

今回の一節から読み取れる事は、「君臨すれども統治せず」という言葉が近いのかもしれません 日本の天皇(象徴)のような立場に近いのかも?(違っていたらスミマセン) 天下(国)のトップではあるものの政治や経済については適任者に任せて、天子(王)として君臨する そんなイメージです

Harashimaがアレコレ述べる章

今回の一節からでは「君臨しているだけでどうして伝説の聖天子になるのか?」がイマイチ伝わらないかと思います 次の話(来年以降の更新)から「これこれこうで素晴らしい人だったんだよ」ってことが分かっていくワケですが、やっぱり上に立つ人の人柄が下へと浸透していくのですよ 以前紹介した「泰伯9(リンクはコチラ)」を実践していたから伝説の聖天子といわれているのだと思います

多分ですが、舜も禹も懐の深い(器のデカい)人で大局を見て些末な事は気にしないタイプだったのだと思います そういう人がリーダーやトップにいれば、進む道や向かう方向を決めて先頭となって前に進む際に、道を切り拓くことに集中していて細かな事まで目が行き届かない事があっても、その人の人柄や魅力、行動力などに心酔した?魅了された?人たちが気づかせてくれたり、サポートしてくれるのではないでしょうか

逆に、細かな事が気になって何でもリスクヘッジする人がリーダーやトップにいると何も前に進まない 次から次へと細かな事が見つかって、次から次へとリスクヘッジするので横に広がっていくだけでちっとも前に進まない 何なら後退していくイメージです 孤島や外敵のいない環境の中であれば問題ないのかもしれませんが、ビジネスや競争環境にある社会の中では後塵を拝し、淘汰されます

リスクヘッジが悪いという事をいっているのではなく、細かいことを気にしすぎて目標や目的を見失い前に進んでいないのが問題であるって事です そんな事ばかりしていては他に追いつかれ、追い抜かれ、おいて行かれるだけなのが容易に想像できます

こういうのは、細かいことばかり突いて足を引っ張って間違って出世した(ニセ)リーダーやトップにありがちな話です 自分がそういう事をして勝ち上がったので他人に同じことをされないよう細かな事が気になって仕方ないのでしょう 他人に突かれないよう率先して細かな事を指摘してリスクヘッジを求め、前に進まない、進めようとしないのだと思います

何か新しいことを始めようと思えば、あらゆる問題やリスクがあって当然です なのに始める前から細かい部分に焦点を当てて話をするんだから始まることもない そんな人に心酔することもないし、魅力も感じない、行動力があるようにも思えない…「出る(戦う)前に負ける事を考えるバカ、いるかよ!」と猪木に闘魂を注入(ビンタ)された方が良いと思います

おっと、今年最後なのにつまらない話をダラダラとしてしまった

改めて、アタマにも書きましたが年内のブログの更新はコレが最後になるかと思うので、続きは来年以降のお楽しみ!という事で  少し早いですが、本年もありがとうございました 来年もどうぞよろしくお願いいたします よい年末年始をお過ごしください

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