論語 子罕 其の十五 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は孔子、晩年の一節です 14年ほど旅をして故郷の「魯」に帰ってからの話になります 理想の?老後の過ごし方なのかもしれない話です それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、吾自衛反魯、然後樂正、雅頌各得其所。

子曰く、吾れえいかえりて、しかのちがく正しく、雅頌がしょう各おの其の所を得たり。

解説・意訳

まずは漢字ですが、おなじみの漢字も多くありますね 「衛」と「魯」は国の名前です 「反る」は「帰る」になります 「楽」は「音楽」です 「雅頌」というのは、『詩経(中国最古の詩集で、儒教にある五つの経典の一つ)』という書物の中にある「章」のような名前です 詳しいことは意訳後に説明していきます 以上を踏まえて意訳していくと

先生は言った「私が衛から魯に帰国した後、音楽は正しく整理され、雅や頌はそれぞれ(『詩経』の正しい位置に)分類・整理された」となります

先に雅頌の説明をしておきます 意訳の通り、雅と頌に別かれます 「雅」は詩経第二部の周王朝の歌105篇のことで、その中で更に大雅と小雅に分かれています 「頌」は詩経第三部、国家の祖先の功を称える歌40篇のことです

今回の一節は要するに、長い旅を終え故郷に戻ってきた孔子は、弟子たちの教育をしつつ詩経の編集?をしていたのです まとまりの悪い詩を読みやすい、わかりやすいように順番や言葉を変えたりしていた…そうやって老後の余生を過ごしていたという話だと思います

魯に帰国した時の年齢が68歳だそうです 15歳で立身出世を目指して学問に励み、そこから50年以上学び続けて旅もした しかし、君子としての名声は得たもののホントになりたかった「要職に就く」は叶わなかった…金銭的な成功(お金持ち)も成しえなかったワケです 不本意な人生だったかもしれないけど、趣味というかライフワークともなっている『詩経』の編集をして余生を過ごすのは、理想のようにも思えます

Harashimaがアレコレ述べる章

よく「老後は○○をして過ごそう」とか「時間ができるから○○を始めよう」なんて話を聞きますが、本当に始められる・して過ごせる人というのは稀に思います もし、そう思う○○があるのなら今から少しずつでも始めておかないと続きませんよ…って話でもあるかと思います

例えば、ゴルフが趣味で漠然と「老後は海外に移住してゴルフ三昧」なんて事を考えていたとします ゴルフは趣味なので健康でmoneyが続く限り三昧できますが、海外旅行と海外移住は別物です よく行く国であっても手続きやルールが違います 前もって調べておく事がたくさんあるかと思います それをリタイアしてから調べ始めたりすると、実際に移住するまでに時間をロスしたり現地で苦労する事にもなります なので、そう思うのなら今の内からですよって話にも見えます

さて、ここからは別の話

これからの時代、上記のようにリタイアして余生を謳歌できる人というのは少なくなっていく気がします 日本は少子高齢化社会で生涯未婚率も高く、賃金の待遇格差・円安による影響で人材の海外への流出や人手不足もあり、じり貧です 定年を60歳以上に引き上げたり、年金の支給を65歳からにしたりとリタイアさせない方向で世の中が動いています

「生涯現役」は個人の考えでしたが、今や国から強要されるようになってきました まぁ昔に比べて寿命も延びているので30~40年前の60歳と今の60歳では外見や健康状態に大きな差があって仕方ないのかもしれません(磯野さんちの波平さんが54歳ですからねぇ…健康状態は知らんけど)

外見を若く見せるのはmoneyで多少は抗えますが、健康はmoneyで買えないから日頃の行い(食事や運動)やケア(検診や予防)が重要になってくるかと思います 病気やケガで強制的にリタイアして、余生は寝たきり…そんなことにならないようにはしておかないとね

元気で楽しい老後を迎えられるかは若い頃からの貯金(moneyはもちろん、健康やワークライフバランス)が重要になってきます リタイアして余生を過ごせるよう今から準備しおかないとね 無事に迎えらるといいけど…なんてナ それでは、また来週!

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