論語 公冶長 其の十九 《long》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は長めの話なので少し気が重い…読む方がスラスラ読めるよう要点をまとめてギュッと圧縮してみます(どうなるやら) とりあえず、お付き合いください

原文・訳

子張問曰、令尹子文、三仕爲令尹、無喜色。三已之、無慍色。舊令尹之政、必以告新令尹。何如。子曰、忠矣。曰、仁矣乎。曰、未知。焉得仁。
崔子弑齊君。陳文子有馬十乘。棄而違之。至於他邦、則曰、猶吾大夫崔子也。違之。之一邦、則又曰、猶吾大夫崔子也。違之。何如。子曰、清矣。曰、仁矣乎。曰、未知。焉得仁。

子張 問いて曰く、令尹子文、三たび仕えて令尹と為りて、喜ぶ色無し。三たび之を已むるも、慍る色無し。旧令尹の政、必ず以て新令尹に告ぐ。何如。子曰く、忠なり。く、仁なりや。曰く、未だ知らず。焉んぞ仁なるを得ん。
崔子齊の君を弑す。陳文子 馬十乘有り。棄てて之を違る。他邦に至って、則ち曰く、猶お吾が大夫崔子のごとき也と。之を違る。
一邦に之き、則ち又た曰く、猶お吾が大夫崔子のごとき也。之を違る。何如。子曰く、
清なり。曰く、仁なりや。曰く、未だ知らず。焉んぞ仁なるをん。

解説・意訳

今回の一節は長くて難読漢字も多くて面倒なので読み飛ばされないよう要点だけにしておきます ココは、ゆる~い感じのサイトなので詳しい事が知りたい方は別のサイトをお探しください(笑)

最初に、この話は子張という弟子が孔子に「令尹子文れいいしぶん」と「陳文子ちんぶんし」という人物の行いが『仁』なのかを質問している話だという事を知っておいてください

令尹子文の方から解説していくと、令尹というのが首相に相当する官名なので子文首相ということになります なので子文という人について紹介すると、春秋時代のの国の大政治家で孔子より100年以上前に活躍した人物です この子文は3回首相となり、3回辞任させられたそうです そんな子文が毎回、クビにされる時も嫌な顔も恨みつらみも見せず引継ぎ業務をこなす事をどう思うか?を聞いています

次に、陳文子の方を解説していきます 陳文子はさいの国で馬十乗の(馬4頭立ての戦車を十台出せる領地を有する)重臣でした けど、崔子さいしという別の重臣が斉の君主荘公そうこうを殺害した時、領地を捨てて斉を脱出しました 別の国に行っても「ここにも崔子のような者がいる」と言って、また別の国に移っていったが、これをどう思うか?を聞いています

さて、孔子の返答はと言うと…意訳していきます

子張は尋ねた「令尹子文は3回、令尹となったが喜ぶことは無かった 3回辞めさせられたが怒ることも無かった 前任の令尹の政治を後任に引き継いだが、どう思われますか」先生は言った「忠実だ」(子張は)言った「それは仁ですか」先生は言った「さぁ、どうだろうねぇ (忠実であっても)どうして仁と言えようか」
(子張は尋ねた)「崔子が斉で下克上げこくじょうした時、陳文子は領地を有していたが、それを棄てて斉を去った 他の国に行っても「ここにも崔子のような者がいる」と言ってまた去りました どう思われますか」先生は言った「清潔だ」(子張は)言った「それは仁ですか」先生は言った「さぁ、どうだろうねぇ (清潔であっても)どうして仁と言えようか」

だいぶ端折ってしまったけど、大丈夫かな?

参考にしている書籍(↓)では、若くて頭の良い子張が忠実や清潔である事が「仁」なのか?と突っ込んだ質問をするので、孔子は「それだけでは(仁とはいえ)ないよ」と諭すように教える話のように解説されています 実際、そのような話かと思います

Harashimaがアレコレ述べる章

今回Harashimaが注目するところは、令尹子文の「旧令尹の政、必ず以て新令尹に告ぐ(前任の令尹の政治を後任に引き継いだ)」です どうしてココなのかというと、前任者の政治を後任に引き継いだって事は自分は何もしてないんじゃないの?と思ったからです だから3回も首相になり3回ともクビになったんじゃないかな

孔子は令尹子文を前節(公冶長その18)の臧文仲ぞうぶんちゅうとは違い大政治家であったと肯定していますが、政治的な部分ではなく「人がら」でみてたのかもしれません だから3回も首相になれたのか…どうなんだろう まぁ「忠実」ではあった感じはしますネ

ついでに陳文子にも触れておくと、きっと崔子との間に何かあって領土を棄ててでも逃げないと自分が危ないって事なんだろうネ 他の国でも崔子にした事と同じ事をして、その国にも居られなくなって「ここにも崔子のような者がいる」といって逃げ回ってたのかもしれません 潔く国を棄てて逃げるから「清潔」と評したのかも? 知らんけど

要するに「忠実」なだけでも「清潔」なだけでは『仁』とはいえず、色々な方向に色々な仁がある…もっとスケールの大きい概念というか理想というか、何とも説明できないモノなのです そんな『仁』に近づくよう精進していかないとネ

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