論語 雍也 其の四 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回の一節は色々と考えさせられる話だと思います 今なら特に身につまされる思いに感じる話かもしれません それでは、お付き合いください

原文・訳

子華使於齊。冉子爲其母請粟。子曰、與之釜。請益。曰、與之庾。冉子與之粟五秉。子曰、赤之適齊也、乘肥馬、衣輕裘。吾聞之也。君子周急不繼富。

子華しか せいに使いす。冉子ぜんし 其の母の為にぞくを請う。子曰く、之を与えよ。益すを請う。曰く、之を与えよ。冉子 之に粟五へいを与う。子曰く、せき斉にくや、肥馬に乗り、輕裘けいきゅうを衣る。吾れ之を聞く。君子はとばしきをすくうも富めるに継がず。

解説・意訳

チョット、今回は説明しておかないといけない事が多くて長くなってしまいそうですが、ついてきてくださいネ まずは、登場人物を紹介します 子華(=赤)というのは公西赤こうせいせきのあざ名で公西華こうしかとも呼ばれる、孔子より40歳以上も若い弟子です 冉子は、冉求ぜんきゅうとか冉有ぜんゆうという名で今までにも登場している弟子です それと「子曰く」の子が、孔子となります(ちなみに子華と冉子は公冶長8で登場しています 併せて読んでみてください)

次に、漢字です 「斉」は国の名前で「粟」は穀物を指しています 「釜」「」「」は単位です(詳しいことは後述します) 「肥馬」は栄養を蓄えた丈夫な馬、「輕裘」は軽くて上等な毛皮のことです 「しきを周うも富めるに継がず」はオチなのでナイショ! では、意訳していきます

子華が使者として斉に赴いた 冉子は子華の母の為に穀物を渡すよう頼んだ 先生は言った「一釜、与えよう」(冉子が)もっと多くしてほしいと頼みました 先生は「一、与えよう」 (結局)冉子は五の穀物を渡した 先生は言った「子華が斉に行く時、肥えた馬に乗り、上等の毛皮を着ていたと聞いてる 君子は貧しい者には援助するが、裕福な者には余分な手助けはしないものだ」となります

要するに、斉に使いに出る子華が留守の間に子華の母に「留守手当」として穀物を贈りたいと冉子が孔子に申し出るのですが、冉子は孔子の指示した量を無視して大量の穀物を贈ります それを知った孔子は「君子は貧しい者には施すが、裕福な者に必要以上に施さなくていい」と冉子をたしなめる話です

ちなみに冉子が贈った穀物の量ですが、孔子が最初に指示した「一釜」は約12㍑、「一」が約31㍑、「一」は約310㍑なんだそうです なので冉子が贈った五は1,550㍑となります(標準的なお風呂の水量が大体200㍑くらいなので、約8杯分になります)

Harashimaがアレコレ述べる章

色々と疑問に思うところがあるのですが…無視します(例えば、冉子が子華の母親に対して過剰な贈り物をする理由とか…、貧しい人と裕福な人の境界は?とか、そんな大量の穀物を調達できる資金は何処から?などなど)

さて、ここからが本題
「君子は急しきを周うも富めるに継がず」の部分に注目します 「貧しい者には施すが、裕福な者に必要以上に施なくていい」と訳してますが、Harashimaが思うに「君子は(貧しい人にアレコレする為に)忙しく駆け回るが、裕福な人の富が続く手助けはしない」という意味ではないかと思います

今回の場合、子華が斉に出立する時に軽くて上等な毛皮を着ていたり、よく肥えた立派な馬に乗っていたと聞いていたから(自分で見て確かめた訳ではないのが気になりますが…)「子華の家は裕福である」という判断をしています

なので孔子は「一釜、約12㍑で十分だろう」と申し渡したのに、冉子はその129倍の穀物を贈るのです 孔子としては冉子が「もっと増やしてほしい」というから増量したのに、それを無視して独断で大量の穀物を贈ったワケです 勝手な事をして怒ったり叱ったりする場面かと思いますが、孔子は冉子を窘めるだけ…なんか腑に落ちない対応ですネ

人間関係や背景が分からないからアレですけど、困ってる人を貧富の差で隔てて助ける・助けないを決めるのはどうなんですかネ まぁ、裕福な人は困り事があっても大体の事はmoneyで解決できちゃうからなぁ…仕方ないのかもしれません

グダグダになってきたので、この辺にしておきます

君子であろうと無かろうと、貧富の差に関わらず困ってる人がいれば見過ごさないようにしたいものですネ なんてナ

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