論語 公冶長 其の八 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は少し長い一節になります 名前だけなんだけど初登場の弟子もいるのでお楽しみに それでは、お付き合いください

原文・訳

孟武伯問、子路仁乎。子曰、不知也。又問。子曰、由也、千乗之國、可使治其賦也。不知其仁也。求也何如。子曰、求也、千室之邑、百乗之家、可使為之宰也。不知其仁也。赤也何如。子曰、赤也、束帶立於朝、可使與賓客言也。不知其仁也。

孟武伯問う、子路は仁なるか。子曰く、知らざる也。又た問う。子曰く、由や、千乗の国、其の賦を治めしむ可き也。其の仁を知らざる也。求や如何。子曰く、求や、千室の邑、百乗の家、之れが宰たらしむ可き也。其の仁を知らざる也。赤や如何。子曰く、赤や、束帯して朝に立ち、賓客と言わしむ可き也。其の仁を知らざる也。

解説・意訳

今回は先に意訳をして、後から説明していくスタイルをとります では、

孟武伯は尋ねました「子路は仁者ですか」先生は言った「わかりません」また、尋ねた「由は、千台の戦車を持つ国の軍政を任せる事ができます(しかし)仁者かどうかはわかりません」(孟武伯が)「求はどうですか」先生は言った「求は、世帯数が千を超える大きな町や戦車を百台持てる貴族の家の執事となる事ができます(しかし)仁者かどうかはわかりません」「赤はどうですか」先生は言った「赤は、正式な礼装を身に付けて朝廷に仕え、他国からの賓客をもてなす事ができます(しかし)仁者かどうかはわかりません」

孟武伯もうぶはく(孔子の故郷「魯」の実権を握る三桓さんかんの孟孫氏の一族の一人:三桓とは?)と孔子の問答になります 猛武伯が、前節に登場した子路(由)と、求(冉求ぜんきゅう)、せき公西華こうせいか)は「仁者か」と尋ねる話なのですが、バックグラウンドがあるようです 

参考にしている本によると、孟武伯は(やんちゃだったらしい)子路の経歴を揶揄からかうように仁者かどうかを聞いたようです それを感じ取った孔子が「仁者かどうかは知らないが、子路は〇〇です 求については△△です 赤については□□です」と弟子の素晴らしさを教えて孟武伯の質問をはぐらかしているそうです 失礼な話を失礼にならないよう上手く返す方法かもしれませんネ

難読の解説
百乗・千乗のじょうは「戦車」と訳されていたので、そのまま使わせてもらいました
千室のゆうは、千件を超える家(世帯)のある町のことで、さいは執事です 束帯そくたいとは、正式な礼装のことを指し、朝は朝廷です

Harashimaがアレコレ述べる章

孔子は、今まで論語に登場した話からすると、元々三桓の事をこころよく思ってないように感じるので孟武伯の質問にも「含むモノがある」と感じ、このような返答をしたんだと思います 前節の子路とのやり取りとは大きく異なる話です

日頃からのコミュニケーション、信頼関係が築けていないから、素っ気なく扱われても仕方のない場面ではありますが失礼のない様「わかりません」と答え、加えて「ウチの弟子は、こんなに素晴らしいのだ」と相手を遣り込めず、やり返すのです

失礼な人に絡まれた時の参考にしたいですネ

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