毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は少し気合が入って長くなってしまうやもしれない一節になります 思ってる事をスラスラと伝える事が苦手なタイプなので上手く伝われば幸いです それでは、お付き合いください

原文・訳
或曰、雍也、仁而不佞。子曰、焉用佞。禦人以口給、屢憎於人。不知其仁。焉用佞。
或ひと曰く、雍や、仁にして佞ならず。子曰く、焉んぞ佞を用いん。人を禦ぐに口給を以てせば、屢しば人に憎まる。其の仁を知らず。焉んぞ佞を用いん。
解説・意訳
今回は登場人物が、或る人、雍、孔子と3人います 雍は本名を冉、あざ名を仲弓といい、孔子の息子ほどの年齢の弟子です 孔子は誠実で大らかな性格の雍を高く評価していて「君主にしてもいい男だ」とべた褒めするほどの高弟です
その雍について、或る人が言いました「雍は仁(誠実で立派)だが佞(雄弁、能弁、ベラベラよく喋る)とはいえない」と ここまでが「或曰、雍也、仁而不佞。」です 後半の孔子のセリフを訳していく前に、いくつか難読漢字があるので先に説明しておきます
まず、初登場ではないけど「焉んぞ」は「どうして、どうやって、どのようにして」といった強調や相手に聞き返す時に使われます 「禦ぐ」は「防ぐ」と同じで、ここでは「言い包める」といったニュアンスになります 「口給」は「クチが達者なこと」です 「屢しば」はそのまま「しばしば、たまには」英語のoftenのことです
以上を踏まえて後半の孔子のセリフをいやくすると
先生は言った「どうして雄弁・能弁でないといけないのだ 他人を言い包めるのにベラベラよく喋るヤツは、まぁまぁ憎まれたり、嫌われたりする なので、それ(佞)が仁であるのかは知らない どうして(仁に)クチが達者なことが求められるのか」となります
Harashimaが参考にしている書籍では違った訳がされていますが、雍を溺愛していた孔子が雍を「誠実で立派な人かどうか分からない(「其の仁を知らず」の部分)」という訳は少し違和感を感じるので勝手な意訳をしています
Harashimaがアレコレ述べる章
今回の一節は或る人が孔子に雍について話しかけるのですが、これって或る人の感想や思い込みであってウワサ話の元になります ここで孔子が「あぁ、そうだね」なんて相づちをうてば、或る人は「先生もそうおっしゃった」となり「雍は誠実で立派だがクチ下手だ」というレッテルが出来上がり、貼られます
雍の居ない場所での雍の人格、人となりについての(雍を下げる)話に孔子は乗りませんでした それは、孔子が雍を気に入ってるとかいうレベルではなくウワサの元となるような話に加担したくなかったのかもしれません
或る人を窘めると逆恨みされるかもしれない(或る人の言い分を否定するわけですからネ) 或る人との仲がギクシャクするかもしれない中で孔子は「クチが達者でなければいけないのかい?よく喋るヤツは嫌われることも多いよ」と一言で返します この一言には『君子(仁)に「佞」が必要なのかな?』という或る人への問いと、或る人への「よく喋るヤツは嫌われるヨ」という忠告が含まれていると思います
深読みしすぎかもしれませんが、そのように捉える事も出来るし、読んだまま「君子は口下手でもいい」「よく喋るヤツは嫌われる」という教訓を得る事もアリだと思います(色々な読み取り方が出来るのが論語の面白く興味深いところです)
ホントなら長々とウワサ話の恐怖について述べたいところですが、面白くないから面白いと思えるところで止めておきます
また、来週ぅ~!
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