裸の王様(慣用句) 《long》

慣用句

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 今回は慣用句の話…とはいうものの元はアンデルセンの童話で、皆さんよくご存じのアノ話です 読んだ事なくても何となく知ってる、何とも不思議な言葉でもあります それでは、お付き合いください

もう少しだけ「裸の王様」にまつわる詳細

アンデルセン(本名:ハンス・クリスチャン・アンデルセン)はデンマークの童話作家で、「裸の王様」は1837年に発表されました 元ネタがあるらしく1335年にスペインで発表された寓話集『ルカノール伯爵』に収録されている「ある王といかさま機織り師たちに起こったこと」というのがソレらしいです(ウィキペディア参照)

スペインで発表された話が500年経ってデンマークでリメイクされたとか壮大な話ですネ

ちなみに、1335年と1837年の日本は?というと室町時代と江戸時代になります 足利尊氏が征夷大将軍になる3年前、大塩平八郎の乱があった年です

さて、改めて話を紹介しますと、

珍しい洋服を集めて自慢するのが好きな王様に、服の仕立て屋が「私はこの世で一番素晴らしい洋服を作ることが出来ます それは、愚か者には絶対見えない布で作るんですヨ」と言いました

「それは素晴らしい! それを着れば家臣たちが愚か者かどうか直ぐにわかるぞ」と王様は大喜びで注文しました しかし、お城に来たのは仕立て屋などではなく詐欺師だったのです

王様は愚か者には見えない布がどんなモノか気になって仕方なかったので、正直者の大臣に様子を見に行かせました やって来た大臣に詐欺師は「こうすると色が変わるんです 奇麗でしょう」と指でつまむ仕草をして布を振りますが、何も見えません

大臣はとても悩みました ウソの報告をしないと大臣をやめさせられるかもしれません 王様には仕立て屋(詐欺師)に聞いた通りの事を伝えました 王様は正直者で有名な大臣がウソをつくはずがないのでホッと胸をなでおろし「出来上がりが楽しみだ」とご機嫌でした

しばらくして、次は真面目な役人が様子を見に行く事になり、「後どれくらいで完成するんだ?」役人は尋ねました 仕立て屋は「もうすぐです マントを縫えば出来上がります 王様にピッタリな模様でしょう?」と返します 大臣が返答に困っていると詐欺師が畳みかけます 「もしかして『見えない』なんて事ないでしょうね」 「…も、もちろん見えている あまりに立派で驚いていただけだ…」と結局、真面目な役人もウソの報告をしてしまいます

お城の中も王様の新しい服の話題で持ち切りです 「どんなに素敵な服だろう」「もし見えなかったらどうしよう」などワクワクハラハラしていました そして、ついに出来上がりました

「王様、お気に召していただけましたか?」詐欺師は言いました しかし王様には見えません 詐欺師は続けます「感想を聞かせてください」 困った王様は「…よくやった 見事な洋服だ で、どうやって着るのだ」と尋ねました 「ならば私が着るのを手伝いましょう」と着せる真似をしました

「着心地はいかがでしょう」詐欺師が尋ねます 「…まるで裸のようで軽やかだ…」と王様 城内の人々も自分が見えていないのがバレないよう一生懸命に褒めました そうしたら、王様はすっかり有頂天になり「そうだ、この服を着てパレードをしよう 皆、この服の素晴らしさに驚くぞ」と言い出します

街の人たちは確かに驚きました パンツ一枚に王冠をした王様がパレードしているのですから…「何で王様はあんな格好でいるんだ?」「何でも、愚か者には見えない特別な洋服らしい…」と街の人たちはヒソヒソと話していると、王様が「どうだ素晴らしいだろ?」というので仕方なく口々に洋服を褒めました

…と、その時です 一人の子供が「どうして王様は何も着ていないの? 王様は裸だ 裸の王様だ」と叫びました

途端に街の人たちも見えてる振りをするのがバカバカしくなって「裸の王様だ」とクスクス笑いました 騒ぎに気付いた王様は恥ずかしくなり「城へ帰る」と言い出しますが、笑いを堪えている家臣に「パレードは途中で止められません」と言われ、裸で皆に笑われながらパレードを続けましたとさ

という話です

Harashimaがアレコレ述べる章

長くなったのでココはサラッと流しておきます

人間の心理を突いた話ですよネ 「愚か者には見えない」と言われれば「見えない」と言いにくいし、見事に騙す側の術中にハマって皆が踊らされる 身の回りに反対者や批判者がいない場合に起こりやすいかと思います 「YESマンで固める」ってヤツです

二重、三重に恥をかく事になる、恥をかくだけなら未だしも致命的な失敗になることもあるので、気をつけたいですネ

裸の「女王」様なら大歓迎なのに…なんてナ 

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