論語 先進 其の六 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は約4年前に紹介した話の焼き直しのような一節です 編纂した弟子たちがよっぽど気に入った話なのか?登場人物や話の結末など全く同じになります 復習がてら、お付き合いください

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原文・訳

南容三復白圭。孔子以其兄之子妻之。

南容なんよう 三たび白圭はくけいふくす。孔子 其の兄の子をもって之れにあわす。

解説・意訳

まずは漢字の説明をしていきます 「南容」は孔子の弟子の名前です(南容についてはコチラを参照) 「白圭」は『詩経』の中にある、大雅「抑」という詩句だといわれています せっかくなので紹介しておきます(参考にしている書籍↓にも記載されています)

白圭之玷 :白圭のくるは
尚可磨也 :尚お磨く可き也
斯言之玷 :斯の言の玷くるは
不可爲也 :為す可からざる也

意味は「玉(白圭)のキズは磨いて直せるが、失言は直しようがない」という金言や格言になります 「覆水盆に返らず」「口は禍の元」といった軽率な言動が元で取り返しのつかない事になることを戒める詩句です 南容はこの詩句を「三たび~復す」で「繰り返し口ずさむ」となります

「妻あわす」は「嫁がせる」という意味です 以上を踏まえて意訳していくと…
南容はよく白圭を口ずさんでいた。(それを聞いた)孔子は兄の子(姪)を(南容に)嫁がせた。となります

リンク(公冶長2)に飛んで確認してから読み進んだ方には「繰り返しの繰り返し」になるのかもしれません なぜならどちらも南容の性格や人柄の特徴を捉えたエピソードを紹介して、孔子が「兄の子(姪)」を嫁がせた…という話なのですから

南容という弟子が控えめで慎重で、捕まったり殺されたりすることなく生き延びる事が出来そうなのを見抜いて大事な姪っ子を嫁がせたことを自慢気に誇っているのかもしれませんね(知らんけど)

Harashimaがアレコレ述べる章

今日は、今回の話から「生き延びる術に長けた話」と「同じ話を何度でもしてしまう話」のどちらにしようか迷いますね けど、タイムリーなのは前者だと思うのでそちらで進めていきます

諸行無常・栄枯盛衰が常の世の中で、生き永らえるのは非常に難しく稀なことだと思います 人間でも1歳まで生きられない乳幼児が多くいた時代があります(現在の日本の1歳児の生存率はほぼ100%だそうです) 成長するにつれ事故やケガ、病気で命を落とすこともあるでしょう

他に、人の恨みを買って殺される、余計なことに首を突っ込んで消される、あってはならないけど戦争に駆り出され戦死するなど平穏無事に生きることが、いかに幸せなことなのかが分かるかと思います(現在進行中のあらゆる戦闘が終わることを願っています)

さて、ここからが本題

そんな命の危険がある話から身を守る術ですが、やっぱり「関わらない・巻き込まれない・断固として断る」ですね 逆にそうすることで命に危険が及ぶ場合もありますが、初めからおかしな怪しい話には近寄らないのが最善だと思います なので察知するアンテナを錆び付かせないよう磨く必要があります

ある例として、モハメドアリの有名な話をします 1960年代に世界ヘビー級チャンピオンだったモハメドアリは、ベトナム戦争に(兵士たちの士気を上げる慰問のために)徴兵されたのですが「俺は戦争には行かない」とこれを断り、チャンピオンを剥奪されボクサーライセンスも取り上げられました

戦争に反対していた理由は(黒人差別であったり、宗教上の理由であったり)いくつかあるのですが、戦争という理不尽な話(おかしい怪しい話)とは関わらなかったからこそ「信念の人」として世界中から「グレーテスト(最も偉大な)」とリスペクトされる存在となったのです(当時は政府からも相当な嫌がらせをされたり、戦争から逃げた「腰抜け」と言われたりもしたそうです)

これがもし、政府の要請に従い徴兵されて戦地に赴いていたら、ライセンスの剥奪などの嫌がらせもなかっただろうけど、もしかしたら戦渦に巻き込まれて命を落としていたかもしれません そういう意味では「どちらを選択するか?」で正しい(生き永らえる)方を選んだのだと思います

なので、まとめとしては「常に正しい選択をする」ということです 何が正しいのか?には個人差があると思われますが、間違いないのは「損得」ではなく「善悪」で判断することだと思います 誘惑や恐怖に打ち克ち、正しい選択をすれば生き延びれる確率は上がるでしょう

生き残ると信じて正しい選択をし続けるまでです それでは、また来週!

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