論語 郷党 其の十五 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回の一節は「ありがた迷惑」についてな話で、良かれと思って…心配して…と、世話を焼いてくれた人に冷や水を浴びせるような一言を放つ孔子先生…何だか穏やかではないですね そんな話ではないような気がしますが…どうなんでしょう? それでは、お付き合いください

原文・訳

康子饋藥。拜而受之。曰、丘未達。不敢嘗。

康子 薬をおくる。拝して之れをく。曰く、きゅう未だ達せずと。敢てめず。

解説・意訳

ここで登場する「康子」は女性…ではなく、季康子という孔子の故郷の重臣の名前です 季康子の父親の季桓子かんしとは反りが合わず友好的な関係にはなかったのですが、季桓子が亡くなり季康子が後を継いでからは良好な関係を築いていたようです そんな季康子が体調を崩した孔子に薬を饋った(贈った)そんなシチュエーションです

「拝して之れを受く」は「お礼を言って有難く受け取った」です 「丘」は孔子の名前になります 「未だ達せず」は、参考にしている書籍では「薬の効能がよく分からない」という意味になっています 「敢えて嘗めず」は「服用(舐めるようなこと)はしなかった」という感じになります 以上を踏まえて意訳していくと…

季康子から薬が贈られた。(孔子は)拝礼して有難く薬を受け取った。(その後に)言った、「丘は薬の効能がわかりません(なので)服用できません」 となります

要するに、体調の優れない孔子に季康子が薬を贈ったのですけど、孔子は何だか分からない薬を渡されて困惑するワケです そこで、無下に断る事もできないからお礼を言って受け取るのですが「これは飲めません」とハッキリ言ってしまう…そういう場面になります

ハッキリ言っちゃう事も必要なのかもしれないけど、冷たい感じがするしワザワザ言わなくても貰って黙って飲まずにいればいいかと思います(後から「どうだった?あの薬?」と聞かれても「効きました ありがとうございます」で丸く収まる) 「効能が分からないから飲みません」はチョット冷たい言い方な気がします

Harashimaなら「未だ達せず」の部分を「薬を服用するレベルに達していない(薬を飲むほど症状は酷くない)」にするかな そうすると薬を贈った季康子もモヤモヤした気にならないのではないかな?と思いますが、どうでしょう?

Harashimaがアレコレ述べる章

良かれと思って手を出したり、世話を焼いたりすることが反って迷惑になる場合があります 「有難迷惑」ともいいます 日常にもよくある話かと思いますが、それにしても孔子の返答はよくないですよね よく分からない物を飲みたくないは誰でも同じですが…君子っぽくないですよね

仲の悪い相手からの贈り物(薬や飲食物)であったら毒など含んでいる場合もあるかもしれませんが、仲のいい相手からの気づかいを断るなら相手の気持ちも考えるのが君子(儒教)的な気がします この言い方(断り方)は強固な関係が築かれていたとしても「そんないい方しなくても…」と言いたくなると思います

気分が沈んでいたり、情緒が不安定な時であったり、機嫌が悪い時、イライラして周囲にきつく当たる事ってあると思いますが、そういう時こそ一旦リセットしてフラットでナチュラルな対応をするよう心掛けたいですね アンガーマネジメントってやつですかね

不機嫌をまき散らすのを当然のように行い、八つ当たりも当たり前、自分の機嫌を自分でとる事の出来ない未熟者が上にいると下の者は余計な気を遣わされて疲弊するよね そんなの全く関係ないし「知ったことか」だけど、気を遣われないことに腹を立てて余計に怒りだす未熟者の方が圧倒的に多いですよね

立場や肩書に胡坐をかいて、酔っぱらっちゃってるのか寝ボケちゃってる人、勘違いも甚だしい傍若無人ぶりで厚顔無恥、手の施しようがない…そんな人を多く目にしますが、そんな人にはなりたくないね 「チョットきつく言い過ぎたかな」と思ったら、後からでも謝るなりフォロー(ケア)するくらいの柔軟さがないとね

…余計なことを言い出しそうなので終わりにします(もう遅い?) それでは、また来週!

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