論語 郷党 其の三 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は礼儀作法であったり、おもてなしについての話です 自分が「もてなされる側」なら気分良く過ごしたいですよね それには相手方の礼儀というのは重要になります 気の利いたもてなしがサラッとできるといいですよね それに気づけるようにもなりたい… それでは、お付き合いください

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原文・訳

君召使擯、色勃如也。足躩如也。揖所與立、左右手。衣前後襜如也。趨進翼如也。賓退、必復命曰、賓不顧矣。

君、召してひんせしむれば、色 勃如ぼつじょたり。足 躩如かくじょたり。ともに立つ所にゆうすれば、手を左右にす。衣の前後、襜如せんじょたり。はしり進むに、翼如よくじょたり。賓退くや、必ず復命ふくめいして曰く、賓顧みずと。

解説・意訳

まずは漢字の説明をしていきます 「君」は「君主」のことです 「擯」は来賓、迎賓の賓に手偏(扌)がついていますが、この賓というに”敬うべき客人”という意味があるのでここでは「賓客の接待役」になります 「色」はここでは「顔色や顔つき」を指します 「勃如たり」は「緊張した様子」です

次の「躩如たり」は「おもむろに」と言った意味があり、前の「足」とあわせて「おもむろに歩き出した」となります 「与に立つ所に揖すれば」の「揖」は、意訳後に説明します 「襜如たり」は「美しく揺れ動く様子」で「翼如たり」は諸説あるようですが、概ね「堂々とした様子」といった意味の言葉になります 最後の行の「復命」は「君主から受けた命令の経過や結果を報告する」という意味の熟語です 以上を踏まえて意訳していくと

君主のお召し(命令)をうけて、賓客の接待役に任命されると、緊張した面持ちでおもむろに歩き出した。一緒に並んでいる接待役に会釈するときは(胸の前で組んでいる)手を左右に向けた その度に着物の前後が美しく揺れた 小走りで移動する際も堂々として立派であった 賓客が退出するときは、(建物も外まで見送り、その後)必ず君主に「お客様が振り向かなくなるまで見届けました」と報告した となります

先に意訳後に説明するといった「揖」についてですが、参考にしている書籍には「胸の前で組んだ手を前に出し、上下させて会釈する」となっています ここはちょっとよく分からないので、そういう動作、仕草のことだと思います その揖した手を「左右に向けた」の部分は「自分の左にいる人には左に、右にいる人には右に向けた」という意味で、こちらもちょっと分かりませんが丁寧であったり相手を敬う作法(礼儀)なのだと思います

ちょっと前置きが長くなりましたが要するに、大切な仕事を任された時に緊張感をもってチームに加わり、チームメイトにも丁寧に接し、任務が完了するまで一生懸命やる で、必ず経過や結果を報告する…そういう話であり、大切なお客さんに気分よく過ごしていただく「おもてなし」の話でもあります

どこにも特別さを感じない「当たり前」に思える話ですが、おもてなし自体が簡単ではありませんよね 相手の事を考えて先読みする…痒い所に手が届く…など、一朝一夕では身につかないスキルと奉仕の心が必要だと思います また、「大切で大変な仕事を任されたからには一生懸命、期待に応えるべく努めなければ…」そういう想いをもって任務にあたっていますか?…そういう問いかけでもあるのかもしれませんね(知らんけど)

Harashimaがアレコレ述べる章

前段が長くなってしまったので、ここは手短に済ませますね

先週もダラダラと述べましたが、昨今の礼儀の衰退は残念に思います 教わる機会も学ぶ機会も失われているのでは仕方ないのかもしれませんが、秩序や円滑な人間関係を築くのには便利で効果的ですよね まぁ、良し悪しな部分もありますが…

例えば、慇懃無礼(非常に丁寧で礼儀正しいのだけど、やり過ぎて嫌みになってしまい、かえって礼を失してしまう事)、「お礼のお礼」の繰り返しで辟易する、かしこまりすぎて疲れる(緊張する・させられる)など、慣れていないのもあるのだろうけど、一言でいうと「面倒」ですよね れを事も無げにサラッとできれば、スマートでイケてるんだろうね…難しい

せめて、「与えられた任務を一生懸命やって経過や結果を報告する」という方だけでも必ず行うようにしたいですね たとえ結果が悪くとも…(これも難しいって? そこをキチンと報告するのが「素直さや誠実さ」ですよ) また来週!

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