論語 雍也 其の二十四 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は孔子(先生)の独り言です 当時の様子を知らないと「何のこっちゃ」となる話で、Harashimaも詳しい事は知らないので参考にしている書籍を基に書いていきます それでは、お付き合いください

原文・訳

子曰、齊一變至於魯。魯一變至於道。

子曰く、斉一変せばに至らん。魯一変せば道に至らん。

解説・意訳

まぁ、特に難しい漢字はないし説明がいる語もないかと思いますが、初見の方のために「魯」と「道」について説明しておきます(いつも贔屓にして下さる読者は読み飛ばしてください)

「魯」は孔子の故郷である国の名前です(ちなみに「斉」も国の名前です) 「道」というのは老子などの思想に出てくる「tao:道」と似たようなイメージでよいかと思います(ザックリではありますが、これを説明するのも難しく話が大きく逸れてしまうので、ここでは「理想」とか「桃源郷」といった意味で用います)

それでは、意訳していきます
先生は言った「斉が変化すれば魯のようになれるだろう 魯が変化すれば理想的な国になれるだろう」 となります

斉というのは元々、周王朝の名臣である太公望呂尚たいこうぼうりょしょうが祖としてできた大国だそうです で、魯は周王朝の基礎を築いた周公旦しゅうこうたん(周の武王の弟)が祖となっている国なんだそうです 要するに、建国した時は魯の方が「格上」だったといってます

しかし、孔子の生きていた時代の斉は大国で魯は小国でした にもかかわらず「斉が変化すれば魯になれる」といっているのは、斉より魯の方が勝っていると自負しているからだという事だと思います で、その魯も変化すれば桃源郷のような国になれると言っています

Harashimaがアレコレ述べる章

今回はポジティブにもネガティブにも捉える事のできる話です せっかくなので両方とも紹介していきます まずはネガティブな方から話していくと「負け惜しみ」ですよネ 故郷の魯の方が格上なはずなのに斉の方が大国なのが気に入らない様子が伺えます 悪い言い方をすれば「魯も桃源郷とはいえないが、斉よりマシ」という事を言ってるワケですから 真意は分かりませんが…

続いてポジティブな方を紹介していくと、建国した時の格は違うが現在の立ち位置を考えると斉の方が大国で、小国の魯の方が見劣りする けど、周王朝の直系(武王の弟)が建国の祖である魯は品位や文化的に斉に劣らない「斉が変化すれば魯のような格式高い品位や文化を手に入れられるだろう 魯だって変化すれば(斉のような)大国になれるだろう」という事なのかもしれません こちらも真意は分かりませんが…

どちらにしても、というか個人的にはネガティブなイメージの方が強いのですが、故郷を贔屓にする気持ちは理解できます だからといって相手(この場合「斉」)を貶めるような発言は控えた方がいいですネ 斉からすれば「急にどうした?何言ってんだ?!」となると思います 取り繕う意味で「魯も変化すれば…」と言葉を継いだのかもしれません これも真意は分かりませんが…

どんな意図があっての発言か?話の前後がないので真意は分かりませんが、こういった「切り取り」が最近は問題視されています そのまま鵜呑みにせず、飲み込む前に話を自分なりの解釈で咀嚼する習慣を身に付けましょう それでは、また来週!

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